Boost のインストール方法の解説です。
一番簡単な方法です。コマンド一発でインストール完了です。
ただし、下記以外の開発環境や、最新バージョンリリース直後などは、 パッケージ化が追いついていないことがあります。 その場合手動での Boost のダウンロードやビルド、設定が必要になります。 → 手動インストール
Visual C++ 7.1~10.0 用のインストーラが
boostpro
で公開されています。
ビルド済みライブラリが自動インストールできます。
CygwinのインストーラでBoostを一緒にインストールできます。
「Devel」カテゴリの「boost」と「boost-dev」を選択してください。
大抵のディストリビューションでパッケージ化されているようです。
yum install boost boost-dev
apt-get install 'libboost*-dev' 'libboost*1.36'
cd /usr/ports/devel/boost; make
などなど。
Boost C++ Libraries: File List のページからお好きな書庫形式の アーカイブをダウンロードしましょう。2009/11/21 現在の最新安定リリースは Version 1.41.0 なので、例えば boost_1_41_0.zip をダウンロードします。 ダウンロードしたら、適当な解凍ソフトでどこかに展開します。 ここでは仮に、c:\lib\boost に展開したものとして話を進めます。 (えーとつまり、c:\lib\boost の中に boost.png とか boost フォルダとか libs フォルダとかが直接入っている状態とします。 書庫名のフォルダを自動で作って解凍してくれるアーカイバを使っている方は、 ご注意を。)
date_time, regex, thread, python, signals, test, filesystem, serialization,
program_options 以外の全ライブラリは、ヘッダを #include
するだけで、すぐに使用できます。 下記の
「パスの通し方」の作業だけで使えます。
上記のライブラリを使いたい場合は、ビルドが必要です。 コマンドプロンプトやターミナルを開いて
./bootstrap ./bjam
の2つのコマンドを実行すればビルドされます。bootstrap コマンドで bjam という Boost 用のビルドコマンドを生成して、bjam で boost 全体のビルドが行われます。 完了すると、c:\lib\boost\stage\lib ディレクトリにライブラリファイルが揃います。
※ Boost.Python や Boost.MPI などの外部のライブラリを使う部分では、
それぞれ、先に対応する外部ライブラリをインストールしておく必要があります。
※ Visual C++ 用にビルドする際には、
スタートメニューの "Visual Studio 200x コマンドプロンプト"
で起動するなどした、コンパイラにパスが通った状態のコマンドプロンプトで上記のコマンドを打ち込んで下さい。
※ ビルド方法のオフィシャルな解説は
Boost Getting Started
にあります。
コンパイラに対する設定を行います。Boostは、 STL等と同じように基本的にはヘッダファイルのみで構成されるライブラリです。従って、 大部分については特別なインストール手順を必要とせずパスを通すだけで利用することができます。
「ツール」→「オプション」→「プロジェクト」→「VC++ディレクトリ」→ 「ディレクトリを表示するプロジェクト」→「インクルード ファイル」に c:\lib\boost を加える。
コマンドラインからコンパイルを行う場合の方法は、Toolkit 2003 の項と同様です。
vcvars32.batファイルの Set INCLUDE=
の行に追加。
Set INCLUDE="c:\lib\boost";C:\Develop\vstk2003\include;%INCLUDE%
メニューの「ツール」→「オプション」→「ディレクトリ」→ 「表示するディレクトリ:インクルード ファイル」に c:\lib\boost を加える。
bcc32.exe のあるフォルダ内の bcc32.cfg というファイルをテキストエディタで開いて次のように修正。
-I"C:\development\bcc\include;c:\lib\boost"
-L"C:\development\bcc\lib;C:\development\bcc\lib\PSDK"
環境変数 CPLUS_INCLUDE_PATH に c:\lib\boost を加える。
dmc.exe のあるフォルダ内の sc.ini というファイルをテキストエディタで開いて、INCLUDE=の行に次のように追加。
INCLUDE="c:\lib\boost";"%@P%\..\include";"%@P%\..\mfc\include";%INCLUDE%
※ 2007年8月から、Boostのソースコード管理はCVSからSubversionに移行されました ([Important] Boost Subversion repository is now online)。 CVSレポジトリも引き続き提供されますが、更新はされないとのことです。
バージョン管理システムSubversionを使用すると、パッケージ化されるのを待たずに、 常に最新版のboostを手に入れることができます。開発途上版は不安定なこともありますが、 「数ヶ月おきにしか更新されないダウンロード用パッケージは待ってられん!」 という新し物好きには絶対オススメの手段です。
Subversionを既にインストール済みならば、 次のように1行打てばOK。
svn co http://svn.boost.org/svn/boost/trunk boost
2回目以降は、boost ディレクトリに行って
svn update
と打つと最新版にアップデートされるようになります。
Subversion Packages のページから最新版をダウンロードできます。 他の選択肢として、Windowsの場合 TortoiseSVN というGUIクライアントが便利らしいです。
Subversionレポジトリは、分散バージョン管理システムGit用のレポジトリとしてもクローンされています。
Gitを既にインストール済みならば、 次のように1行打てばOK。
git clone git://gitorious.org/boost/svn.git boost
2回目以降は、boost ディレクトリに行って
git pull
と打つと最新版にアップデートされるようになります。
git のページ のページから最新版をダウンロードできます。